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2014年11月15日 (土)

『胡蝶の夢』

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『胡蝶の夢』 司馬遼太郎著 新潮文庫

(一)~(四)2000ページあまり読了しました。

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幕末から明治維新にかけて活躍した医師たちのお話です。

読んでみようと思ったのは、夏に陸別町に行ったとき、70歳になってから入植した関寛斎という人物を知ったから。

どうして全てを捨てて、北海道入植をしようと思ったのか知りたかったのですが、記述が少なくわかりませんでした(笑)

第一の主人公は、松本良順。奥御典医の養子となり、長崎でポンぺのもとで近代医学を学びます。医学校を開設して、日本の医学の近代化に大いに貢献した人物です。

第二の主人公は、島倉伊之助。佐渡に生まれ、祖父により英才教育を授けられ、江戸に出てから松本良順の弟子となります。語学の天才ですが、世間知がないため、嫌われたり疎まれたりして波乱の人生を送ります。

第三の主人公が関寛斎。長崎の医学校で学び、後に徳島で藩医となり、戊辰戦争では、官軍の従軍医師のトップとなりますが、後に野にくだり、町医者となります。70歳を過ぎ北海道陸別町に入植しました。

幕末と言えば、明治維新を築いた坂本竜馬や西郷隆盛など志士が有名ですが、この作品は、あまり注目されない医師の立場から書かれた幕末物です。

わかったことは、近代医学を導入するということは、単に最新医学の技術を導入するだけでなく、そこに付随する思想も一緒に導入するということ。

江戸時代は、身分制によって成り立っていましたが、日本の若き医者たちは、ポンぺの「医者は患者を選ばない」という考えに感化されます。

今ではあたりまえの考えですが、その当時は、将軍を看る医者、武士を看る医者、町民を看る医者と細かく医者にも身分が定められていたのです。(必ずしも身分が高いほど技術がある医者ではなかったようですが・・・)

医学を学ぶものたちは、西洋の思想に触れ、前近代的な封建体制の現実に気づいていきます。

これは、医学だけではなく、様々な分野で進行していたことで、その大きな流れが明治維新という革命へつながっていったのだとよくわかりました。

あまり、ドラマなどでは、扱われない幕末史ですが、こういう世界があるのかと面白く読めました。特に感情移入したのは、伊之助です。オランダ語、英語、ドイツ語、中国語を習得し、当時どんな栄達も可能だったはずですが、うまくいかない人生…

このような人物を探り出した司馬遼太郎さんはすばらしいです。

ただ、いつも司馬さん的語り口なので(話が本題からそれる、すぐうんちくを語るなど)くどいと思う時も度々ありました。

ストーリーだけ追ったらきっと1巻で終わるのになあと思うこと度々。

ゆっくり読書する暇がある方、幕末に興味ある方にお薦めの一冊です。

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