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2012年12月 2日 (日)

お薦めの本11 『水のかたち』

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『水のかたち』 宮本輝著 集英社

宮本輝さんの新刊は、いつも楽しみに読んでます。

輝さんの本は、いつも生きる勇気を与えてくれます。

主人公は、更年期やぎっくり腰に悩む50歳の中年女性、能勢志乃子(しのこ)。

サッシ会社を自営する夫に、2人の社会人になった息子、高校生の娘を持つどこにでもいるような主婦です。このまま平穏な老後を迎えるのかと思いつつ、そうならないのが物語。

ある喫茶店の女主人から、文机、手文庫、茶碗をただで譲り受けたことから、様々な展開が・・・。

ただの古茶碗が3000万円の価値がついてしまったり、姉の美乃が長年勤めていた医療事務の仕事を辞め、居酒屋のおかみになったり、学生時代の友達が長年の夢だったジャズシンガーになったり、階下に住む、財津ホームの事務員、土屋早苗がジャズシンガーのマネージャーとなったり・・・。それぞれ関わりのあった人の人生が大きく展開していく。

志乃子自身も、骨董を置く喫茶店のオーナーとして第2の人生を歩み始める。

美人でもないし、ずばぬけた才能を持っているわけでもない志乃子ですが、自分を自分以上に見せることもなく、自分を卑下するわけでもなく、誠実に生きることにより周りの人々に次々と幸運を招いていく。

輝さんもインタビューで述べていますが、善意というものが人と人とをつなぐ夢物語を書きたかったと。現実社会は、悪意に満ちた事件にあふれていますが、だからこそ書かれなくてはならない物語だと思います。

私の仕事は、60歳で定年ですが、65歳まで年金は出ません。なんらかの仕事をして生活をしていかなければならないのですが、それなりに自分の出来ることをしていけば道は開けるのではと思わせてくれる本でした。

何かを始めるには、遅すぎることはありません。「もう俺は終わりだ」なんて考えず、前向きに何かを目指して生きていきたいと思わせる作品でした。

輝さんは、ライフワークとして『流転の海』シリーズを書いていますが、9部完結まであと5年かかるそうです。ぜひいつまでも健康で、すばらしい作品を書き続けて欲しいと願っています。

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